技術情報

撥液性感光材

スクリーン印刷の問題点としてお客様からご意見を寄せられるのが印刷時の“インキ/ペーストの滲み”です。
ムラカミでは長年この問題に取り組み、感光材そのものに撥液性をもつ SP-Hや製版後の処理で撥液性を持たせるFT加工などの開発を行ってきました。ぜひご相談ください。

撥液性処理 FT加工

ご使用中の版の仕様を大幅に変えることなく、撥液性を付与させたい場合にはFT加工があります。
これは、ごくわずかな厚みでの表面処理ですが、メッシュ表面も撥液性になるため、インキ/ペーストの転写性の向上が期待されます。
また、メッシュに撥液性を持たせたくない場合や、版を酷使されるような場合には、感光材そのものが撥液性を持つSP-Hが適しています。

FT加工 ペーストの裏回り比較

印刷条件によっては、ペーストが転写する時に版の裏側に回り込んでしまうことがあり、それが滲みへの直接的な原因となります。
下の写真は、印刷中の版の表面状態を観察したもので、FT加工の裏回り抑制効果が具体的に示されています。

  印刷前 0ショット 5ショット 10ショット 印刷後
FT加工あり
FT加工なし

FT加工 ペースト透過性向上(太陽電池) 

スクリーン印刷は、文字通りスクリーンメッシュを支持体としているため、開口部にもメッシュが存在します。高細線化が進むと、メッシュのある部分と、ない部分とでの透過性が大きく異なり、均一な印刷が難しくなります。
FT加工では、メッシュ表面にも撥液性を付与することができるため、ペーストがメッシュに残ることなく、転写されるようになります。

ファイン化が進むことで、製版の開口部壁面の特性(濡れ性)が印刷性を左右します。
製版後の撥液処理を開口壁面に施すことで、安定した線幅・高さでの印刷が可能となります。

FT加工 タッチパネル連続印刷性 L/S=40/40

ファイン化が進むことで、印刷条件がより厳しいものになるため、滲みと欠けを抑えることが困難となりますが、FT加工ではペーストが版から転写しやすくなることで、ストレート性が向上し印刷欠けを抑制することが可能となります。

版仕様:SHCAL640-15_BL_IC-10000_M10

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撥液性感光材 SP-H

メッシュについては、撥液性をもたせたくない場合や、版を酷使されるような場合には、感光材そのものが撥液性をもつSP-Hが適しています。

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